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村上春樹詣(in 2024)

2019年のことだが、このサイトを現在の形にした時、エッセイを書いていた。
僕は基本的に小説ばかり発表しているけれど、自称・文筆家であり、文筆とは広範囲にわたる意識でいる。
だから久しぶりにエッセイを書こうと思い至った。

本題。

3月1日に早稲田大学で村上春樹さんと川上未映子さんの春のみみずく朗読会に行き、ずっと憧れていた春樹さんに実際にお会いすることができた。会場に来ていた人は、みんな同じ思いだったのかもしれないけれど、いつか実際の春樹さんに一目お会いしたいと僕も思っていた。

僕は生意気な作家志望の少年だったから、若い時は本当に作家になって、鎌倉のご自宅に招待されるなんてことがいつかあるのではないかなんて夢をみていた。(それくらい心の中の近い部分に村上春樹という作家は僕の中にいた)

そんなことを思っていたからか、実際に2013年に京都大学で村上春樹さんが講演をされた時には、抽選で妻しか講演に行けずがっかりしていた。

だから自分のイメージは少しずつ等身大になり、2024年の3月1日に早稲田大学のホールで現実に村上春樹さんとお会いできた時は嬉しかった。

ちょうど僕は2022年に「United Future Organization」という作品を発表し、それ以降は文筆をお休みしていた。僕自身にとってはまさに渾身の作品だった。

「United Future Organization」は、村上春樹さんの「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」のハードボイルド・ワンダーランド部分を構想の元としており、かの人の作品に迫りたいと2017年くらいから執筆していた。奇しくも生成AIが大々的に登場する前に、なんとか完成できたAIを題材にしたSF作品だ。

そして実際に、自分の中には構想するべき長い作品のイメージはいまだない。あれから2年も経過したのに。

そうだ、エッセイを書こうと思ったのは、fitbitのバンドが関係している。

僕のfitbitのバンドは繊維製だ。そして本当の話なんだけれど、3月1日に村上春樹さんの朗読会の後にバンドが壊れた。まるでミサンガみたいに。

ミサンガではなくても、アクセサリーなどのうちなくなってしまったり、壊れたりというものには、スピリチュアルな意味があるらしい。

村上春樹さんに現実的にお会いできたことと、どう関係があるかはわからない。けれど、こういうふうにちょっと不思議だなと思うことには、神様のメッセージがあるらしい。

神様のメッセージ。

そう。昔、神様を信じていなかった頃には、まるで村上春樹さんの新刊が、何か良いメッセージを運んできてくれる気がしていた。

春樹さんもそういうことをわかっているみたいに、まるで自由自在なジャズのように物語にメッセージをのせて届けてくれていた。

僕は村上春樹さんを自分のロールモデルとして作品を書いてきた。僕が最初に春樹さんの作品を読んだのは19歳の頃だから、もう20数年は熱心な読者だったと思う。

「夢は叶ったのかい?」

もし僕の心の中にカラスと呼ばれる少年がいたら、どう返事をすればいいだろう?

ある意味では叶ったとも言えるし、ある意味ではまだ道半ばだ。

でも、村上春樹という目印は現実に存在し、はるか前を歩いてくれているのだ。

追伸:3月26日になって、fitbitのバンドを買いなおした。そして小説が書けないならエッセイを書こうと思うにいたった。ひょっとすると、それが神様からのメッセージだったのかもしれない。