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短編音楽小説#22 Cuushe『Sort of Light』 (Akira Kosemura『Spark』)

夜のハイウェイで渋滞を予測する。加速と減速を繰り返し、正しい方へ曲がる。
並んだ光の明滅。いくつもの人生があって、いくつもの未来がある。誰かと同じで、誰かと違う。
(やさしく触れる)
彼女は地図をみている。
僕は運転している。
人生がどこかで重なり、空間を共有しながら移動を繰り返す。
(深く吸いこむ)
見えない地図をみている。指先で動かす。
視界を広げれば、どこまでも行ける。
(行き交う)
意識ははるか先にある。
身体はここにある。
過去は記憶の中に。
反対の車線にも光の行列。
(それを撫でる)
リピートされる音楽。言葉が響き続ける。先を照らす光の列。
(奏でる音のように)
A.I.は渋滞の予測と、目的地までの到達時間を表示する。
(流れる水のように)
導かれるままで満たされる?
(重なる)
彼女は言う。
構わないさ。
僕は言う。
(一体となる)
修正を繰り返す。
何度も軌跡を描く。
線を塗り重ね、絵を描く。
同じコードをリズムを変えて響かせる。
(開かれる心と、心)
何かみえると信じて。
夜の闇の中では、光こそが導き。
(あふれだす)
みえないその先に歌声が響いている。
(聴いて。そして歌おう)

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