短編音楽小説#55 Kenya Grace – Meteor
もし世界が七日で創られたとするなら、その終わりも七日で訪れるだろう。
残された七日間、私はどのように過ごすだろう? 誰に会いたいと願うだろう?
私は彼らを記憶の中に閉じ込めてしまった。数々の思い出が物語となり、私の創り上げた仮想世界を形成している。
今、私は自分自身で創った世界の中にいる。
夢が現実を少しずつ変えていき、未来は私の夢そのものになっている。
でも、夢は思い通りにはならない。私はそれを知っている。
世界があと七日で終わるとしても、私はこの人生を選ぶだろう。
自分自身の分身と言える世界を創り上げ、その中に喜びも悲しみも閉じ込めた。
七日間という限られた時間の中で、私は変わらずにいるだろう。なぜなら、私の中にもうすべてあるから。
仮想空間から目を覚ますと、私はまたひとりだった。自分だけの世界を創ったつもりだったけれど、それは結局あなたに語るための物語だった。何度も、何度も世界を創り、そして壊した。それはすべてあなたに話すためだった。
世界が七日で創られるなら、七日で崩壊する。
次に世界が崩壊するとき、私はあなたと一緒にいたい。
友人と再会し、離れていた時間を懐かしみたい。
夢を追い続け、夢に近づくたびに、夢は遠のく。
それでもあなたと一緒にいたい。
七日間。
終わりを迎える覚悟で生きて、もし何かが続くなら、それはもう仮想ではなく、新しい未来の始まりだろう。