短編音楽小説#71 live forever – oasis (cover) by alicia widar
死んだように眠る日々を送った。人生から煌めきのようなものが失われて何もできなかった。
時々、僕は死んだように人生をおくる。そういう時には、誰かが僕の見えないスイッチを押してくれて、
「この世界に死ぬまでに何かを残すのだろう? そう誓っていたのだろう?」と思い出させてくれればいい。
でもそんなことはないから、OASISのlive foreverを聴いて自分の人生を永遠にしようとする。
何度も書いても、何度歌っても、どこにも届かないような気がしていた。
自分はひとりぼっちで、何もできないんじゃないかと。
そういう時には、ある音楽ライターが何かの音楽に対して書いたレビューを思い出した。
「ロックというのは大きく固い岩だ。地面に根付いている。そのこの世の岩を数cmでも動かせたら、それはロックだ」
この世の中を数cm動かす。僕にできるだろうか? 伝えられるだろうか?
この世は変わりゆくことを。
悪い方に変わることもあれば、良い方に変わることもある。
とにかくOASISのlive foreverを聴いて、挑戦し続けるんだ。
もしひとりの人間が、この世界を数cm動かせるなら、この世のすべては変わるだろう。
そして人生は永遠になる。